タイトルですでにネタバレしているも同然ですが、まずはこのスクリーンショットを見てください。
タイトルを読んだ人にはもうこれがDoomのスクリーンショットだということはわかるはずです。しかしこれがDoomのどこかわかる人はそういないでしょう。かくいう私も分かりません。ではこれならどうでしょうか。今度は動画です。
聞き覚えのない音楽はともかく、銃を撃つ音、モンスターの叫び声には聞き覚えのある人も多いはずです。
このゲームはDoomをすべてアスキーアートで表現した 「1337d00m」です。1337はリートと読み、日本語に訳せばハッカー語といったところだそうな。FatalityをFatal1tyと表記したりdoomをd00mと表記する方法を指します。それを踏まえて本作のタイトルを呼ぶなら、リートドゥームといったところでしょう。
私はこれでももう長いことFPSをプレイし3D酔いなどもう何年もかかった覚えがないのですが、それでもこのゲームをプレイするととても酔います。これが3D酔いなのかはもはや分かりませんが、特に3D酔いがひどい人は長時間プレイするにはそれ相応の覚悟が必要になります。
このゲームは難易度を文字の大きさで制御しています。最も簡単なEasyであれば視認性はかなり上がります。まぁ、それでもかなり見づらいことには変わりありませんが…。なお、DoomといえばDoom Guyの顔を中央に大胆にあしらったHUDが今となっては特徴的ですが、本作は残念ながらそちらは再現されていません。どの難易度であってもヘルスや残段数の表示は簡素ながらきちんと読めるものになっています。
本作を手掛けたのはクロアチアのDario Zubović氏。self-imposed weekend jamと呼ばれるゲームジャムに参加した時の作品で、2週間分の週末を作って作り上げたそうです。音楽はオーストラリアを拠点に活動するロックバンドTurtle Skullのデビューアルバムを使用しています。
Doomをアスキーアートでレンダリングしようとする試みはこれが初めてではなく、SMMUやLibcacaと呼ばれるレンダラーがすでに存在しています。
SMMU、DOSテキストベースレンダリング |
libcaca |
Dario氏はこれらのレンダラーがあることを知っていたそうですが、それでももっとクールな描写方法がないか模索した結果がこの「1337d00m」 なんだそうです。このふたつの描写よりだいぶまともに見えることは確かです。少なくともEasyでは。
このレンダリング手法がマトリックスっぽいと思ったあなたはお目が高い。覚醒したネオが見た世界、マトリックスのラストシーンの世界が文字で構成されることに気が付くシーンを再現したMonochrome、単一色モードも用意されています。
とりあえず頑張って30分ほどプレイしてみましたが、とても人におすすめできるようなものではありません。製作者本人のredditのスレッドタイトルが「a terrible mod」と題されていることからもわかると思います。
変わり種のDoomがプレイしたい人、1337d00mはwindowsだけでなくLinux、Macでも動作します。ダウンロードはこちらから。
もし最高難易度Impossibleでゲームをクリアーできた人はぜひ教えてください。きっと目をつぶってでもDoomがクリアーできる猛者なのでしょう。
参考
‘Doom’ Rendered Entirely in ASCII Is the Most 1337 Way to Play
1337d00m – a terrible mod for the original DOOM
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